広報コンサルティングの会社をはじめて5年目になりますが、報道機関を通じた情報発信だけでなく、事例制作やタイアップ記事など別の方法でのコミュニケーション活動をお手伝いする機会も多くなってきました。
企業のコミュニケーション活動を取り巻く環境はここ数年で大きく変わりました。従来からのメディアに加えて多種多様な新しいメディアが出現し、企業で広報やマーケティングに携わる人々もそれらへの対応を余儀なくされています。
そこで、企業の情報発信に関して、情報そのものは「コミュニケーション素材」、その価値をわかりやすく表現したものを「コミュニケーションコンテンツ」、それを届ける方法を「コミュニケーションチャネル」と再定義して仕事に取り組むようにしています。
特にエンタープライズITというかBtoB系ITというか、直接消費者が利用する商品やサービスでないものは、情報の発信方法の選別に右往左往する前に、発信する情報の中身をもっと徹底的に吟味し価値をわかりやすく表現すべきだという考えを持ち続けています。もちろん情報量も大事でありますが、企業が購入するような数百万円から数千万円するIT機器やサービスを提供する会社は、いつも価値の高い情報を出し続けることこそが社会での信頼性を増していくのではないでしょうか (このことは別の視点からまた今度書きたいと思っています)。
コミュニケーションコンテンツをいかに価値のあるものにするか。
プレスリリースや記者発表会、メディアタイアップの企画記事、広報誌、事例パンフレットなどに詰め込む中身・内容そのもののことをすべてコミュニケーションコンテンツと位置づけています。
ますはこれを一生懸命考えたい。コミュニケーション素材からスルーでコミュニケーションチャネルの検討に入らないで、そしてどんなものでも単に中身を埋めることなく、おもしろくて価値ある中身を作る。
大企業のように毎日毎週ニュースが出ているところはそれだけでも存在価値を示せるのでいいのですが、ニュース素材がそれほど用意できないビジネス規模の会社は、コミュニケーション素材を見つけ出したら、そこから企業のスピリットの詰まったコミュニケーションコンテンツを作り出し適切なコミュニケーションチャネルにのせて、トータルでみれば常に価値ある情報が発信できている、という状態にしたいものです。
*目黒広報研究所に投稿したブログを転載しています。