3年ほど前に宣伝会議主催の講座で講師を担当することになった時、「メディアリレーションは広報の要」であることを柱として「広報の仕事は楽しい」ということを受講生の皆さんに伝えようと決めました。
その当初も企業のコミュニケーション活動やメディア事情における変化の真っただ中であり、企業自らがメッセージを発信できる環境は日に日に整っていっておりました。マスメディアを通じた発信の優先順位は低くなっていくだろうと言う声も聞かれるようになっていました。現在においては、企業や各種団体が社会とコミュニケーションする方法はさらに増え、さまざまなコンテンツを顧客や関係者に伝えるだけでなく、双方向のコミュニケーションも活発化しています。
私自身の仕事の内容も変わってきました。広報活動のコンサルティングだけでなく、企業のさまざまなコンテンツ作りに携わるようになり、企業がその事業や製品・サービスで何を価値として世の中に提供しようとしているのかを徹底的に考えてコンテンツ化することに、大きな喜びを感じています。
一方で、年2回の講座でお話するたびに、「メディアリレーションは広報の要」という柱はいささかもグラついていないと感じます。講座を受講する方々の業種は、当初は消費者向けの商品やサービスを展開する企業が多数占めていたのですが、最近は企業向けのビジネスを手掛ける企業の参加が増えている印象です。受講者数も減るどころか最近は増加の傾向にあります。賢明な企業はメディアリレーションの重要性を再認識し始めています。
昨日の講座を聴講いただいた皆さん、熱心に話を聞いていただき感謝しています。お互いに楽しんで仕事に取り組みましょう!