経営を強くする広報コンサルティング|株式会社プラスワンコミュニケー ションズ

ブログ
2012.12.07

ミスターのポジティブシンキングと広報のイメージ力

先日、宣伝会議主催の教育講座で講演する機会をいただきました。タイトルは「明日から活かせるメディアリレーションの実践的ヒント」。メディアとのつきあい方に悩みを持っている企業の広報担当者の方々に、わたしの企業広報としての実体験に基づいたお話をあれこれといたしました

120分の枠なので、90分の話と30分の質疑応答の内容で準備したのですが、実際は話だけで120分をちょっとオーバーしてしまいました。「記者発表会は1時間以内、説明30分、質疑応答15分の準備をすれば、万が一伸びても1時間以内でおさまる!」とかなんとか普段言っているのに、自分の講演はこのありさま。

でも、昼休みの1時間で一人ひとり個別に質問にお答えして、なんとか対応できました。熱心な受講者のみなさまに心から感謝する次第です。

さて、今日のエントリーは、その講演の話をほんの一部切り取って書きます。

先日、わたしのお客様の創立10周年記念式典があったんですが、そこで元プロ野球投手の角盈男さんの講演を聴きました。主にミスター長嶋と野村監督の話でとてもおもしろかったんですが、長嶋さんの話でひとつ、広報の仕事に結びつくことがありました。

角さんは現役時代、第一期長嶋ジャイアンツの選手だったわけですが、長嶋さんはミーティングのときに、選手にこんな話をしたそうです。欲しい物があったら毎日見に行け、そうしたらそれが手に入る確率は絶対に高まる。

たとえば、デパートのショーウィンドーに一千万円のコートがあって、それが欲しかったら、ことあるごとに見に行くんだ、そして自分がそのコートを着ている姿をイメージする。一千万円のコートという金銭感覚がふつうとは違うわけなんですけれども、まあそれはいいとして、とにかくイメージしなさいと。

ミスターは現役時代も、とにかく自分が打つイメージを大事にしていたと角さんは言います。ネクストバッターズサークルで片ひざ立てて自分の打席を待っているときに、打って走ってホームインしてヒーローインタビューを受ける自分までイメージしていたそうです。

このイメージする力というのは、広報にとっても大事な力です。

たとえば、メディアリレーションの基本ツールであり、大黒柱でもあるプレスリリース。プレスリリースの完成形をイメージするのではなく、その先の記事をイメージする。どんな記事になってほしいのか具体的に想像しながら書く。この内容で見出しが立つか、記者が記事を書けるだけの情報がもれなく入っているか。

念のため誤解のないようにしますが、体裁のことではありません。けっして記事まがいのプレスリリースは書かないでください。読んでもらえませんから。

プレスリリースの最終到達点としての記事や見出しをイメージすることによって、プレスリリースに書くべき事柄が整理できます。

そんなこんなで、このようなちょっとした話もおりまぜながら、なるべく本に書いてない、現場経験者でないとわからない実務上大事なことを自分なりにピックアップしてトークしてきたのでした。

*目黒広報研究所に投稿したブログを転載しています。

上に戻る↑

会社情報

広報・PR主導のコンテンツ駆動型コミュニケーション

わたしたちからのメッセージ

正確でわかりやすい情報を社会に発信することは、いまや企業の経営を強くする上で最優先に考えなくてはならないものとなりました。これは、民間企業だけでなく、組織の運営基盤という観点から大学をはじめとする教育機関や公共機関にもいえます。その一方で、メディアの多様化により情報発信の方法は手軽になりましたが、発信する情報の質がより一層問われる時代になったと感じます。

プラスワンコミュニケーションズの特徴は、この発信する情報の中身(コミュニケーションコンテンツ)をお客様といっしょに徹底的に考え、訴求シナリオを作り、戦略的なコミュニケーション活動の具体的な施策を立案できることです。


…続きを読む »

ブログ

IBM新本社を訪ねる

日本アイ・ビー・エムの新本社を訪ねた。虎ノ門にある。

ぼくは1991年から96年までIBMの箱崎事業所に勤務していたが、 …続きを読む »

お知らせ

18年

昨年はプロ野球の阪神タイガースが18年ぶりにリーグ優勝し、余勢を駆って日本一になりました。 …続きを読む »

ブログ

広報の仕事の入出力モデル

広報の仕事、とりわけマスメディアとの関係性を説明するとき、基本的な考え方や具体的な事例だけでなく、y=ax という関数を下敷きにした説明を加えるようにしている。広報のように毎日さまざまな相手と込み入った案件を扱う仕事を理解するには、その仕事の内容をいったん抽象化することで本質を捉える必要があると考えるからだ。 …続きを読む »

ブログ

吉田に久蔵を見た

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が日本の優勝で幕を閉じた。1次ラウンドの韓国戦こそちゃんと観戦できなかったが、今日の決勝まで、どの試合もエキサイティングなイベントであった。 …続きを読む »

ブログ

生成AI

生成AIがにわかに表舞台に飛び出してきた。先日テレビで見たオードリー・タンと落合陽一の対談でも、2人ともChatGPTを使っていると言っていた。わたしも影響されて早速Bingで登録、先日から使えるようになった。 …続きを読む »

お知らせ

歳末の候


2022年も暮れようとしています。とにかく時があっという間に過ぎる。 …続きを読む »

お知らせ

20年を目指します

当社は今年度、おかげさまで17期目を迎えることができました。 …続きを読む »

会社情報

会社概要

オフィスの住所が変わりました。

会社名

株式会社プラスワンコミュニケーションズ
PlusOne Communications, Inc

事業内容

広報コンサルティング事業およびコミュニケーション活動支援事業

設立

2006年5月 …続きを読む »

サービス

サービス内容

25年以上にわたる広報・マーケティングの経験を生かし、次のようなサービスをご提供します。

・広報コンサルティング
・プレスリリース作成
・ユーザー事例コンテンツ作成
・イベント/セミナーレポート作成
・翻訳/トランスクリエーション
・講師

ブログ

奴雁の役割

福沢諭吉は、イギリス型議会政治の実現に向けて立憲改進党を結成したばかりの大隈重信に政治家への転身を促されたが、在野の言論人をつらぬいた。このような決断のバックボーンには、福澤の「学者は国の奴雁なり」という考え方があるということを知った。 …続きを読む »

ブログ

「地方紙は死ねない」

NHKのドキュメンタリー番組でおもしろそうなものはかたっぱしから録画するのだが、ついついたまってしまう。別に時間がないわけではないのに、その時には絶対見なきゃと思っていたもの、例えば盛夏に放送される戦争関連のドキュメント、などは放っておくとタイミングを逸してハードディスクに置きっぱなしになる。 …続きを読む »

お知らせ

設立15周年を迎えてました

うっかりしていましたが、当社は今年5月で設立15周年を迎えました。

2006年と言えばふた昔前の00年代。平成の18年。ぼくの世代が懐かしむといえば昭和ですが、 …続きを読む »

上に戻る↑

プライバシーポリシー | サイト利用規約