プレスリリースを「寝させる」

 

プレスリリースを書くのはおもしろい。

 

まず新しく市場投入する製品やサービス、新規事業などのニュース素材の説明を聞く。それを「スキャン」し、設定したフィールド(つまり市場は世界なのか、日本なのか、XX業界なのか、ユーザーなのか、パートナーなのか)でのバリューを見つけだし、そのバリューを際立たせる情報以外は思い切って捨て去る。そしてバリューが際立ったシンプルでわかりやすいプレスリリースができる。

 

実際にはいろんな条件があって、なかなかできないのですけれど。。。常にこんな意識で取り組んでいるということです。

 

駆け出しの頃は、たとえば新製品発表で製品担当者のいいたいことすべてを盛り込もうと思い、てんこ盛りリリースを書いてしまい、記者の方から「で何がポイントの??」と電話をもらったり、「よくわかんないんだけど」という前置きがある問い合わせを受けたりした。その積み重ねでだんだんプレスリリース書きのコツがわかってきた。

 

ところで、最近はプレスリリースを書くプロセスで一晩「寝させる」ということをしている。

 

わかりやすいプレスリリースを書こうとすればするほど、ポイントが定まらなくなるときがある。そのときは思い切って考えるのをやめて、寝る。寝ることによってごちゃごちゃになっていたことが整理される。

 

前に「思考の整理学」(外山滋比古著)を読んで、はじめた。氏は「思考の整理法としては、寝させるほど大切なことはない。」とおっしゃっている。「どうして『一晩寝て』からいい考えが浮ぶのか、よくわからない。ただ、どうやら、問題から答えが出るまでには時間がかかるということらしい。その間、ずっと考えつづけていてはかえってよろしくない。しばらくそっとしておく。すると考えが凝固する。それには夜寝ている時間がいいのであろう。」と書いてあり、なるほどと思い実践してみた。

 

ポイントが定まっていいリリースができたと思ったときでも、一晩「寝させる」と気づかなかったことや手前勝手な思い込みに気づく。なにも考えずに寝たら、起きたとき(というか起きる直前でまだ半分寝ているとき)に答えが出て、すぐに枕もとのメモ用紙に書いたこともある。

 

企業で広報をやっていると、一度に複数の発表案件をかかえていることもあるし、急ぎの発表案件もあるのでなかなか難しいかもしれませんが、余裕があるときはぜひお試しください。(この文章も一晩寝させました。)