経営を強くする広報コンサルティング|株式会社プラスワンコミュニケー ションズ

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2015.01.29

人からあなたにやってほしいと言われる仕事

最近の中学校や高等学校は、職業選択を意識した教育カリキュラムが組まれている。進路=進学ととらえるのではなく、その先の職業まで視野に入れて学ぶ。

わたしの子どもたちが通う学校にも、職場訪問などの具体的な活動を通じて、生徒が職業や仕事について考えるプログラムがある。保護者も職場訪問の受け入れや身近な社会人の先輩としてのメッセージなどの協力を頼まれるので、わたしも自分の時のことを思い出しながら、ついつい職業選択について考えをめぐらしてしまう。

自分の中高時代は、将来の職業についてまったくといっていいほど何も考えていなかった。大学生のころ、「職業選択の自由、あははん♪」と言われて少し意識するようになった程度である。

自分のなりたい職業に就くということはとても幸せなことだ。中学生から将来の職業を意識した学習の機会があれば、それを実現する可能性は高まると思う。気持ちが強いほうが望んだ結果を得やすいことは、各方面の一流の方々が言っているし、わたしのまわりも高校や大学で明確な目的意識をもって学んでいた人は立派な仕事をしている確率が高い。

ただ、あんまり極端なことにならないでほしいな、とも思う。「なりたい職業がない、やりたい仕事が思いつかない、どうしよう」などと、子どもがプレッシャーを感じたり強迫観念を持ったりしたら本末が転倒する。この国には多様性を認めなかったり、最近では黒か白か左か右かを迫ったりするような空気があるから、よけいにそう思う。

わたしは広報の仕事を始めて今年で20年になるけれど、学生時代はおろか、社会人になってもまったくイメージしていなかった仕事だ。バブルの終末期にたいした展望もなく就職し、何かの縁で転職した先でたまたま得た仕事を今もやっている。

大卒で入った米国系コンピューターメーカーで、たまたま宣伝関係の仕事をやることになりおもしろく感じ始めていた20代後半に、たまたま宣伝がもっとおもしろくできそうな転職先を紹介されたので話を進めたところ、「その仕事に空きはないけど、となりの広報に人手が足りないからそっちやってくれない?」と言われて、「なんでもやります!」といってたまたま始めたのである。そのときは、いつか宣伝部に異動できるだろうくらいに思っていたが、やっているうちに広報の仕事がおもしろくなって、もう少し正確にいうと、広報の仕事の中でやっていておもしろいと思えることをいくつか見つけることができて、20年後の今もやっている。

そして、組織で仕事をしていた時のこうした経験と、その後組織に所属せず独立して仕事をするようになった経験から知ったのは、「人からあなたにやってもらいたいと言われる仕事には一定の価値がある」ということだ。

自分のやりたい仕事で、人からも求められている仕事なら申し分ない。自分がやりたいと思っていても、誰からも求められていなければ、それは仕事として成立しない(もちろん、やっているうちに人から求められるようになって、新しい仕事を生み出す場合もある)。しかし、自分が望んでいなくても、ぜひあなたにやってほしいと言われる仕事には一定の価値がある。(反社会的なことは除きます)

その仕事が、そのとき自分がやりたい仕事でないとしても、それに懸命に取り組むことで評価を得て、自分のやりたい仕事がつかめるかもしれない。または、その仕事が自分のやりたいことに変わることも十分にあり得る。実際にわたしはそうだった。その上で、自分を見失ってしまうくらい、本当にやりたくないと思うなら、また別の道を歩き始めればいいのではないか。

そんなふうに思います。

*目黒広報研究所に投稿したブログを転載しています。

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正確でわかりやすい情報を社会に発信することは、いまや企業の経営を強くする上で最優先に考えなくてはならないものとなりました。これは、民間企業だけでなく、組織の運営基盤という観点から大学をはじめとする教育機関や公共機関にもいえます。その一方で、メディアの多様化により情報発信の方法は手軽になりましたが、発信する情報の質がより一層問われる時代になったと感じます。

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