経営を強くする広報コンサルティング|株式会社プラスワンコミュニケー ションズ

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2012.09.21

広報の苦悩を小さくする方法!?

ちょっと前にNHKで「落語でブッダ」をみました。出演者は宗教学者で住職の釈徹宗と上方落語家の笑福亭たま。落語を通して仏教の教えを紹介する番組です。

落語は好きといえば好きだけど何回か新宿の末廣亭に行ったくらいだし、ブッダはもっぱら手塚治虫のマンガ。落語と仏教のコラボなんておもしろいなあと思っていたら、落語のルーツはお坊さんが庶民に聞かせたお説教で、落語の高座ももともとはお寺のお説教する場所のことだと知りました。

番組では、「寝床」や「書割盗人」といった古典落語と維摩経(ゆいまきょう)というストーリー仕立てのお経をリンクさせて、ブッダの教えを面白おかしく紹介してくれました。

前編・後編あわせて約1時間の内容で印象に残ったのが、維摩経ゆかりのお寺である奈良・興福寺のお堂で釈徹宗さんが解説してくれた「因果関係」のお話です。

生きているかぎり避けられない苦しみや悩み。仏教ではこれらの苦悩を結果だと考える。結果ということは原因がある。苦しみや悩みをなんとかしようとがんばっても、結果なのだからどうしようもないし、なんともならないもの。視点をかえて原因をみてみることが大切だ。その原因を仏教では「自分の都合」と考える。だから、原因である自分の都合を小さくすれば、苦悩も小さくなる。

なんでもかんでも広報の仕事とこじつけて考えるクセが、最近さらにひどくなってきたわたくしは、これは!広報の仕事とおんなじだ、と思ったわけです。

つまり、記事が出たとか出ないとか、正しく書いてもらえたとか悪く書かれたとか、これらはすべて広報活動の結果であって、いかんともしがたい。結果なんだから。それよりも、その結果を生んだ原因を、自分の都合という視点でみてみる。自社の都合ばかり考えてメディアと接していなかったか、そのニュースリリースは自社の視点でしか書かれていなかったのではないか、その取材では自社の言いたいことばかりを並べ立てていなかったか、どうなのか。

広報活動での情報発信は、自社にとって価値があるということよりも、社会からみて価値があるかどうかという視点が優先です。

広報に慣れていない会社では無意識のうちに、自社の都合でメディアを動かそうとしたり、ひとりよがりな情報をニュースだといわんばかりに発信したりしがちです。ブッダの教えにしたがえば、自社の都合を小さくすれば広報の苦悩が減る、すなわち広報活動のいい結果が出やすくなる、ということになりませんか!?

企業の危機対応を考えてみるとわかりやすいと思います。自社の都合を優先してしまった会社は、たいてい大失敗しています。有名な雪印事件の「寝てないんだ!」という社長発言なんかは、自社の都合も通り過ぎて自分の都合です。

それにしてもさすがお釈迦さん、なんにでも応用がきく知恵を授けてくださってます。

*目黒広報研究所に投稿したブログを転載しています。

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正確でわかりやすい情報を社会に発信することは、いまや企業の経営を強くする上で最優先に考えなくてはならないものとなりました。これは、民間企業だけでなく、組織の運営基盤という観点から大学をはじめとする教育機関や公共機関にもいえます。その一方で、メディアの多様化により情報発信の方法は手軽になりましたが、発信する情報の質がより一層問われる時代になったと感じます。

プラスワンコミュニケーションズの特徴は、この発信する情報の中身(コミュニケーションコンテンツ)をお客様といっしょに徹底的に考え、訴求シナリオを作り、戦略的なコミュニケーション活動の具体的な施策を立案できることです。


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