経営を強くする広報コンサルティング|株式会社プラスワンコミュニケー ションズ

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2012.08.24

方言、コミュニケーション、レオマの看板

生まれてから今までいろんなところに住んだ。ざっと並べるとこうなる

大分県大分市、兵庫県西宮市、岩手県一関市、千葉県松戸市、徳島県徳島市、千葉県船橋市、埼玉県所沢市、東京都新宿区、東京都三鷹市、東京都世田谷区。

現在は東京都大田区に住んでいて、実家は香川県高松市にあります。

徳島の高校を卒業してからはずっと関東地方にいるけれど、それまでの間、西から北へ東へ、また西へと移動した。多感な少年期、新しい環境に溶け込むのに第一に大事だったのが、方言を覚えることであった。

言葉はコミュニケーションの道具であるし、言葉と思考は密接に関わりあっているのだから、方言で話すということは、土地の人の物事のとらえ方や考え方を理解する近道でもある。とかなんとか理屈ではなんとでもいえるが、転校生にとっては仲間に入れてもらえるかどうかが最優先であった。

たとえば関西から東北への移動は、つまり関西弁からずうずう弁への移行であり、ドラスティックな変化といえばそうなのだけれど、小学校低学年くらいのときは語彙も少ないし、受け入れる側も言葉のちがいにそれほどナーヴァスではなかった。仮面ライダーとかカブトムシとか、言葉以外の強い共通言語のようなものがあった。

一方、千葉から引っ越した徳島では、徳島の言葉や発音(関西弁に近い)を覚えるのがけっこうタフであった。遊びの表現もぜんぜん違っていて面食らう。「だるまさんがころんだ」という遊びは、徳島では「ぼんさんがへをこいた」といった。「あっ!」となにもないところを指をさして、ひっかかったやつをからかう「バカがみる~」は、「アホがみ~る~♪ぶたのけ~つ~♪」であった。アホがみるだけでなく、ぶたのけつをくっつけるメンタリティー(あるいはそこに音程をつけるリズム感)は、そこに必死で入り込んでいって同化しないとわからない。そうやって初めてよそものが受け入れられたと思う。

ビジネスの世界では英語英語とうるさいけれど、英語は世界の標準語ではない、世界に標準語なんてない。英語は単なる便利な共通言語だ (と言いながら自分はいまだにうまく使えないのですが)。やっぱり、ビジネスをする国の言葉で話す、あるいは話そうと努力することが、企業と市場のコミュニケーションの第一歩だと思う。人は語りかけてくる言葉に動かされるんだから。英語公用語化をすすめる日本企業では、日本人社長の英語の語りかけに動かされて力がみなぎってくるのだろうか、どうなのか。

ところで、先日高松に帰省したときに地元のテーマパーク「NEWレオマワールド」に遊びに行った。帰りに目にした看板がこれです。

わたくしは最初、この「なんとか」は「ぜひ」のような意味の方言ではないかと思った。調べてみたけどそうではなかった。過去に閉園の憂き目にあったレオマの、ほんとうになんとか再来園してほしいという懇願の言葉であり、自虐的なユーモアであった。帰り際の来園者とのラストコミュニケーションとしては、強烈に語りかけてくる、なかなかのセリフじゃないですか。

四国におでかけの際は、なんとかお立ち寄りください。

*目黒広報研究所に投稿したブログを転載しています。

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