経営を強くする広報コンサルティング|株式会社プラスワンコミュニケー ションズ

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2012.06.20

おいしい名前

15年ほど前からの習慣で、週末に近所を走る。といっても、特にジョギングに気持ちいいコースがあるわけではないので、住宅街をちんたら走る。

以前は、せっかく走るならすこしは闘争心でも刺激しようと、仲のいい記者と誘い合わせて10キロ大会に出たりもしたけれど、最近はもっぱら近所を軽く走るのみ。夕方に飲むビールとの帳尻あわせです。

ちょっと走ったくらいでは脂肪燃焼もままならない年になったので、ガツガツ走ることなく、もっぱらブログに何を書こうか考えながらぼちぼち走る。

中国の欧陽修という人が残した言葉で三上というのがある。文章を書くときにいい考えが浮かぶ三つの場所、すなわち馬上・枕上・厠上のうちの馬上がいまのわたしにとっての軽いラン。と書けばちょっとは高尚にきこえるかもしれないけれど、大半はくだらないことを考えながら走っている。

先週は「上司さん」というお宅をみつけた。昔ながらの門柱のオーセンティックな縦書きの表札だった。上司さんがどのような方なのかまったく知らない。しかし、走っているとどうしても妄想してしまう。仮に上司さんが会社勤めで、役職が部長だとする。たとえば部下の失敗に対して客先に謝りにいったときに「このたびは大変申し訳ございませんでした。上司の上司です」となるのか。はたまた「部長の上司です」なのか。

平社員のときは「部下の上司です」となって、それはそれでややこしくなるな。新人のときは「新入社員の上司です、新入社員でも上司です」なんてことをいえば、ちょっとおいしいかもしれないな。でも出世してトップになり、「社長の上司です」だと会長との区別が困難にならないかな、そうか会長は社長の上司とは限らないか、などと考えているとけっこうおかしい。

こんどのロンドンオリンピックに日本選手として史上最年長で出場する馬術の法華津選手は、「レギュラーでもホケツです」なんてことはいわないのかな、とか、補欠のときはあったのかな、あったらあったで「ホケツのホケツです」も悪くないな、とか、走っているとどんどんくだらないことが浮かんできてとまらない (ほんとにくだらないですね、すみません)。

はとバスの広報部長が「広報はいじられてなんぼ」といっているのを聞いたことがある。なんでも、広報部員にたとえばキャサリンやらエリザベスやら横文字のミドルネームをつけて、記者に名前を覚えてもらっているらしい (注:実際にキャサリンとエリザベスだったかどうかは定かではありません)。広報の仕事は、記者や編集者に名前を覚えてもらうことからはじまるわけだから、これもありといえばありなのかもしれない。

名前ではないけれど、東日本高速道路会社では日本で唯一「渋滞予報士」という肩書きの社員がいるという記事を新聞で読んだことがある。ずばりマスコミ受けをねらって付けたそうだ。これもメディアとコミュニケーションをよくするための工夫といえる。

わたしは日本で4番目に多い超平凡な名字である。どちらかというと西日本に多いみたいだけど、新卒で入社した日本IBMには当時252人の田中さんがいた。その後の仕事でもありとあらゆるところに田中さんはいる。田中だけではどちらの田中さんかわからない。けっきょくのところ、田中は田中である以上、くだらないことばかり考えてないで仕事の中身でアイデンティファイしてもらうしかないのだ、とあらためて気を引き締めたのでございます。

*目黒広報研究所に投稿したブログを転載しています。

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広報・PR主導のコンテンツ駆動型コミュニケーション

わたしたちからのメッセージ

正確でわかりやすい情報を社会に発信することは、いまや企業の経営を強くする上で最優先に考えなくてはならないものとなりました。これは、民間企業だけでなく、組織の運営基盤という観点から大学をはじめとする教育機関や公共機関にもいえます。その一方で、メディアの多様化により情報発信の方法は手軽になりましたが、発信する情報の質がより一層問われる時代になったと感じます。

プラスワンコミュニケーションズの特徴は、この発信する情報の中身(コミュニケーションコンテンツ)をお客様といっしょに徹底的に考え、訴求シナリオを作り、戦略的なコミュニケーション活動の具体的な施策を立案できることです。


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広報コンサルティング事業およびコミュニケーション活動支援事業

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25年以上にわたる広報・マーケティングの経験を生かし、次のようなサービスをご提供します。

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